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【読書会】彩ふ読書会9月参加レポート

こんにちは!
先日9/22に行われた、のののさん主催の彩ふ読書会に参加したので、そのときのレポートを書きたいと思います。今回のトピックは何と言っても、東京の彩ふとしては初めての漫画限定読書会!僕自身があまり漫画を読んでいないというのもありますが、全然知らない漫画が多くて眺めているだけでも楽しかったです。

開催者の方の公式のレポートは、アップされ次第リンクを貼っておきます。
> アップされました!

iro-doku.com




彩ふ読書会東京地区

彩ふ読書会は、のののさん(通称のーさん)という方が主催している読書会です。のーさん自身は大阪の方で、もともとは大阪を中心に読書会を行っていたそうなのですが、それをもっと広げようということで、東京・名古屋・京都などでも読書会を展開しています。本当に主催者の方の行動力には脱帽する限りです。

この読書会のコンセプトとして主催者が掲げているテーマは「居場所作り」で、私自身このコンセプトに非常に共感したこともあり、昨年6月よりサポーターとしてお手伝いさせて頂いております。

今回の参加人数が午前午後ともに約28人。今回はサポーターでない参加者の方にも設営や進行面でご協力いただき、本当に助かりました。あまり参加者の皆さんに甘えすぎるのは良くないとは思いますが、運営と参加者をきっちり分けすぎず、みんなで居心地の良い居場所を創っていきたいと思っています。

午前の部「推し本披露会」

今回の推し本披露会は4グループに分けて行われました。私が参加したのはDグループです。

紹介された本たちはこちら (参加者直筆の紹介文は公式レポートで公開される予定です。ぜひそちらもご覧ください)

Aグループ f:id:KinjiKamizaki:20190923180049j:plain
Bグループ f:id:KinjiKamizaki:20190923180124j:plain
Cグループ f:id:KinjiKamizaki:20190923180155j:plain
Dグループ f:id:KinjiKamizaki:20190923180321j:plain
今回、僕が紹介した推し本はハヤカワノンフィクション文庫から出版されている『それをお金で買いますか』。「これからの正義の話をしよう」という公共哲学の本で有名なマイケル・サンデル氏による市場経済に関する本で、アメリカのさまざまなビジネス・サービスを参照しながらお金と倫理の関係を考察している本です。

公共設備に対する企業の命名権や、企業広告を額にタトゥーとして彫る見返りにお金をもらえるというサービス、生命保険の先行買取投資や証券化(いわゆる死亡債)、刑務所の独房のアップグレード、テーマパークの行列への割込権などなど。この本では、まさに「それをお金で買いますか」と言いたくなる事例を見ながら、市場経済の限界について主張しています。

現代に生きる我々は、どうしても市場原理を信頼しすぎてしまう面は否めないと思います。あくまでも選択の幅が広がるだけなのだから良いじゃないかと考えがちな現代人に、倫理や道徳を考えさせられる一つのきっかけになる本だということで今回はこの本を紹介させていただきました。

アメリカの本ということもあり、日本ではちょっと考えられないようなビジネスが成り立っているのが興味深い、という意味での面白さもあります。笑い話として楽しめるものから、「それはちょっとありえないだろ…」と言いたくなるものまで。例えば、絶滅危惧種の動物を娯楽としてハントする権利なんてものもありました。ちょっと厚めの本ですが、世の中のことを考える良いきっかけになるかなと。

個人的に今回もっとも印象的だったことは、フランス・パリの地図を推し本として紹介されていたことです!もう何度もこの読書会に参加していますが、流石に地図を持ってきた方は初めてだと思います。しかも、パリで数ヶ月過ごしたことがあるという別の参加者が、フリータイムにそれを黙々と読んでいるという珍しい光景がみられました(笑)

午後の部「漫画限定読書会」

今回の午後はいつもの課題本読書会ではなく、東京の彩ふとしては初の「漫画限定読書会」です。僕は漫画はほぼ守備範囲外というのもあり、漫画に触れる良い機会だと思って楽しみにしていました!

紹介された漫画本たちはこちら

Aグループ f:id:KinjiKamizaki:20190923182735j:plain
Bグループ f:id:KinjiKamizaki:20190923182805j:plain
Cグループ f:id:KinjiKamizaki:20190923182836j:plain
Dグループ f:id:KinjiKamizaki:20190923182912j:plain
正直言って名前すら知らない漫画本が多く、やはり皆さん漫画を良く読んでいるんだなぁと感じました。ただ、ほかの参加者の方々も、知らない本が多いと仰っていたので、皆さん単純に知られざる名作を持ってきた方が多いだけかも知れません。

僕が紹介させていただいたのは、言わずと知れた手塚治虫先生の「ブラックジャック」の13巻。ご存知ない方のために簡単に説明すると、この作品は天才的な医療技術を持ちながら無免許で外科手術を行う「ブラックジャック」の物語です。一話完結形式の漫画で、お金持ちからは法外な金額を要求する一方で、貧しい人や恵まれない人にはタダ同然の値段で治療を行うブラックジャックの、様々な病気との戦いや深い人間ドラマが描かれる名作です。

単純にブラックジャックを紹介するだけだと物足りないと思ったので、今回はその中でも特に印象的な「13巻」について話させていただきました。具体的にお話したのは「最後に残る者」というエピソードです。

とあるドイツの病院で生まれた、非常に珍しい六つ子の赤ちゃん。しかし六つ子ゆえ体力が弱く、懸命な治療にも関わらず時間が経つにつれ一人づつ衰弱死してしまいます。そんな中、唯一十分な体力を持った子どもは、未成熟のまま生まれてきたため奇形を抱えているという皮肉…。ドイツの担当医の葛藤や、奇形を持ちながらも懸命に生きようとする子どもの姿が非常に印象的で、救える命をなんとしても救い、どんな命も尊重するという手塚先生の強い思いが伝わってくる名エピソードです。

13巻には、この話の他にも名エピソードとして名高い「六等星」も収録されており、ブラックジャックを知っている方もそうでない方にもお勧めできます!もし、読んだことがなければ是非読んでみてください!

今回の漫画本限定読書会をやって感じたのは、気軽にほかの方の紹介本を読むことができるのが楽しいということです。小説だとどうしても読むのに時間がかかってしまうので、その場で中身をしっかり読むのが難しいですが、漫画だと比較的さらっと読めるのが良いですね!フリータイムでは、結構皆さんじっくり漫画を読むことに熱中していたのが印象的でした。

ミステリー・サーカス

東京の彩ふ読書会では、読書会のあとに有志でスイーツを食べにいくというスイーツ部の活動が恒例になっていますが、今回は主催者の提案で新宿のミステリーサーカスに行ってきました!僕も全然知らなかったのですが、新宿にミステリーサーカスという謎解きのテーマパークがあり、今回は読書会の後に有志でそこに遊びに行ってきました!

mysterycircus.jp



2グループに分かれてゲームに参加し、僕らのグループは比較的ライト目なガンダムをモチーフとした謎解きに参戦!この手のイベント・ゲームは初めてですが、なかなか良くできているなーというのが正直な感想です。良くテレビでやっている謎解き系の企画を、実際に体験しているような感じですね(最近テレビは全然みていませんが…)。謎が解けたときのすっきり感がなかなか爽快で、結構ハマる人がいるのも頷けます。

以前有志で行ったJOJOバーと同じく、おそらく自分一人だったら絶対に行くことがなかった場所だと思うので、貴重な体験ができたという意味でも行ってよかったと思います。読書を通じて、こういう新しい体験ができるのも「彩ふ」の魅力だなーと改めて思いました。

まとめ

今回は9/22に行われた彩ふ読書会についてのレポートを書かせていただきました。今回は午前の推し本披露会から漫画読書会、そしてミステリーサーカスと盛りだくさんな1日でした。帰りは雨の中新宿を彷徨うというなかなかシュールなことになりながらも、そんなことは全然気にならないくらい楽しい時間を過ごせました!

次回の開催日は10月27日です。次回の午後はいつもどおり課題本読書会。課題本は谷崎潤一郎の「痴人の愛」。まだ読んでいないのですが、なかなか濃い作品らしいので(笑)、どんな話ができるかを非常に楽しみにしています。詳細は下記のHPをご確認ください。

iro-doku.com

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それでは、また!