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【読書会】彩ふ読書会6月参加レポート

こんにちは!

先日6/23に行われた、のののさん主催の彩ふ読書会に参加したので、そのときのレポートを書きたいと思います。前回は急に人数が増えたことでサポーター陣もだいぶあたふたした部分もありましたが、今回はだいぶ安定した運営ができたのではないかと思います。

 

開催者の方の公式のレポートは下記になります。

 

記事の中で、課題本の「蝿の王」のネタバレを多少含むので未読の方はお気をつけください。

 

 

彩ふ読書会東京地区

彩ふ読書会は、のののさん(通称のーさん)という方が主催している読書会です。のーさん自身は大阪の方で、もともとは大阪を中心に読書会を行っていたそうなのですが、それをもっと広げようということで、東京・名古屋・京都などでも読書会を展開しています。本当に主催者の方の行動力には脱帽する限りです。

この読書会のコンセプトとして主催者が掲げているテーマは「居場所作り」で、私自身このコンセプトに非常に共感したこともあり、サポーターとしてお手伝いさせて頂いております。

今回の参加人数が午前午後ともに約25人。冷静に考えると読書会としてはそこそこの規模だとは思いますが、前回30人近くで開催したこともあり、割と主催者・サポーター陣も落ち着いて運営できたのではないかと思います。

とはいえ、もう少しサポーターの人数がいると安心できるというのも事実なので、もし、ご興味ある方がいれば彩ふ読書会の下記ページをご覧いただけばと思います。

 

サポーター募集のお知らせ | 彩ふ読書会

 

午前の部「推し本披露会」

今回の推し本披露会は4グループに分けて行われました。私が参加したのはBグループです。

紹介された本たちはこちら
(参加者直筆の紹介文は公式レポートで見られるので、ぜひそちらもご覧ください)

Aグループ

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Bグループ

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Dグループ

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今回、僕が紹介した推し本は早川書房編集部によって編纂された「伊藤計劃記録」。この本の内容は若くしてこの世を去ってしまった作家である伊藤計劃氏が、生前に発表した短編小説や雑誌への投稿エッセイ・インタビュー記事、そして自身のブログで綴っていた映画レビューをまとめた本です。

今まで読んでいなかった伊藤計劃氏の短編小説が素晴らしかったのと、生前書いていたエッセイに対して思うところがあったので今回はこの本を紹介することにしました!

この人の文章は小説しか読んだことがなかったのですが、この本に書かれてあるエッセイの内容や論調があまりにも自分のものに近く(もちろん文章や前提知識のレベルは全然違うけど)、伊藤計劃氏が僕に与えた影響があまりにも大きいなと思いました。なかなかそういう読書体験は他ではしたことがなかったので、ぜひそれについて話したいなと思って今回推し本として持っていったというわけです。

まあ100%自己満足なわけですが、僕自身も読書会で人の自己満足を聞くのは好きなので、全体のハードルを下げるためにも率先してそういう本を持っていってもいいかなと。参加者の皆さんが、周りを気にせずに思う存分好きな本について話せる場にできればいいな、というのが僕なりのこの読書会への思いです。

話は変わりますが、実は今回、主催者の方が開始時間に少し遅れてしまうというトラブルがありました!主催者ののーさんは毎回大阪から朝の新幹線で来ており、正直かなり辛いとは思っていたので、寧ろこれまで遅刻せずに来ていたのがすごいことなのでしょう。

しかし、それでも参加者・サポーター陣がうまく協力しあって、その影響は最小限に抑えられたと思います。
今回も色々とご協力いただいた方々、本当にありがとうございました!

 

午後の部「課題本読書会」

今回の課題本は、英作家ウィリアム・ゴールディング氏の著書「蝿の王」でした。個人的には昨年10月の「コンビニ人間」以来の正統派課題本かなと思ってしまいました(笑)

これまでの彩ふ読書会東京の課題本だと、ちょっと課題本っぽくない課題本が多い印象で(もちろん、それはそれで楽めているので良いと思っていますが)、そういう意味では逆に珍しい選書かなと。

なかなか奥が深い文学作品ということもあり、会が始まってからも色々な意見交換がなされました。僕としてはいつも以上に多様な視点をもらえた読書会だと思っていて、「獣」は正体がわからないからこそ怖いとか、サイモンという子どもの謎、マイノリティに対する考え方など自分ではあまり読み取れていなかった面からの話が多く、とても興味深い話ができたと思います。

また、他の方の意見で自分のインスピレーションが広がっていく感覚も有り、これが読書会の醍醐味だなと改めて感じました。「野生化した子ども達は戦化粧をしたことで攻撃的になったのではないか?」という指摘を聞いて匿名SNSでの炎上事例を思い出したり、「個人の利益と全体の利益の対立」という話を聞いて「囚人のジレンマ」を思い浮かべたりといった感じです。そういう意味で、今回の読書会は非常に良い刺激になりました。

そういう割と真面目な話もありつつ、「果物がどれだけあるんだ」とか「眼鏡で軽々しく火がつきすぎている」などの冷静なツッコミも出てきたりして、固すぎることなく、和やかな雰囲気で進んだのではないかと思います。

今回もいつもと同様、課題本の「蝿の王」についての読書コラムを彩ふ文芸部に投稿する予定です。

 

>投稿しました!

【読書コラム】蝿の王 - 群集心理の高揚と効用 執筆者:KJ | 彩ふ文芸部

 

突発企画「スイーツ会」

東京の彩ふ読書会では、読書会のあとに有志でスイーツを食べにいくというスイーツ部の活動が恒例になっています。

今までは割と行き当たりバッタリだったので、今回はしっかり皆さんに参加意思を聞いて、店を予約しました。

スイーツ部の部長どころか部員ですらない僕が人数確認と店探しをしていたので、もはやこれはスイーツ部の活動なのだろうかという疑念はないでもないのですが、まあそんなツッコミは脇に置いておきます(笑)

ただ、僕が店探しに精を出している間、参加者の皆さんが会場の復帰を進めてくださり、気がついたらほどんど片付けが済んでいたことには正直感動しました。ご協力いただいた皆さんには本当に感謝の一言です。

16人という大人数を突発にも関わらず受け入れていただいたのは秋葉原・万世橋付近のカフェ・RESTAURANT PLATINUM FISH マーチエキュート神田万世橋店(御世話になったので勝手に宣伝させていただきます(笑))


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開放感のある店内で美味しいスイーツをいただきました。詳細は彩ふ読書会の公式レポートをご覧ください。

 

 

まとめ

今回はトラブルがありつつも柔軟に対応できたあたり、だいぶ運営も安定してきたのではないかと思います。今後とも、読書が好きな方が楽しめる場にできるよう協力していきたいですね。

次回の開催日は7月14日です。午後の課題本は、小川洋子さんの「博士の愛した数式」。映画にもなったベストセラー小説で、暖かい雰囲気が今回とは全く逆ですね(笑)。そして読書会後は久しぶりの飲み会も予定されています!

 

一度読んだことはある本ですが、忘れてしまっていることも多いので、読書会前に一度復習をしておきたいところです。

詳しい内容は彩ふ読書会のサイトから↓

それでは、また!