こんにちは!
先日5/19に行われた、のののさん主催の彩ふ読書会に参加したので、そのときのレポートを書きたいと思います。東京での彩ふ読書会の開催は三ヶ月ぶりということもあり、非常に楽しみにしていた会です!
開催者の方の公式のレポートは下記になります。
記事の中で、課題本の「ひらいて」のネタバレを多少含むので未読の方はお気をつけください。
彩ふ読書会東京地区
彩ふ読書会は、のののさんという方が主催している読書会です。のののさん自身は大阪の方で、もともとは大阪を中心に読書会を行っていたそうなのですが、それをもっと広げようということで、東京・名古屋・京都などでも読書会を展開しています。本当に主催者の方の行動力には脱帽する限りです。
この読書会のコンセプトとして主催者が掲げているテーマは「居場所作り」で、私自身このコンセプトに非常に共感したこともあり、サポーターとしてお手伝いさせて頂いております。
今回は参加人数が午前午後ともに約30人と、今までの倍近い方々が参加されました。サポーターという立場上、事前にその人数を伺っていたので、始まる前から不安半分期待半分って感じでしたね。
午前の部「推し本披露会」
今回の推し本披露会は5グループに分けて行われました。1グループでやっていた頃がもはや懐かしいですね(笑)。私が参加したのはBグループです。
紹介された本たちはこちら
(参加者直筆の紹介文は公式レポートで見られるので、ぜひそちらもご覧ください)
Aグループ
Bグループ
Cグループ
Dグループ
Eグループ
今回、僕が紹介した推し本は宇野常寛さんの批評書「ゼロ年代の想像力」。ここ最近読んだ本の中ではずば抜けて面白かったこともあり、ことあるごとにこの本を推しまくってます(笑)
普段このブログを読んでいる方はもう2回くらい同じ話を読まされたかと思いますが(笑)、内容としては「ゼロ年代(2000~2010年)」のサブカル作品を参照しながら現代日本の課題やその解決策を思索していく本です。
デスノートやコードギアスなどの馴染み深い作品をたどりながら、深い洞察を与えている文章は見事の一言です!
この読書会は推し本のバリエーションが豊かなのが特徴だと思っていましたが、今回は特にそれが顕著だと思いました!小説も国内・海外とバランスよく紹介されていますし(南米文学とか英語の原典も!)、エッセイや詩集、児童書、図鑑(?)、批評、漫画、そして同人誌(!)まで、正直他ではなかなか無いレベルの幅広さだったんじゃないかと思います。人数が増えたことも関係あるかと思いますが、やはり参加者それぞれの色が現れているのがこの会の魅力だと改めて思いました!
また、主催者とサポーター陣で準備をしている時に、何度も参加されている方が積極的にご協力していただいたことがとても嬉しかったです!特に今回は人数が急に増えた関係で結構バタバタしていたと思うので、ちょっとしたお手伝いをいただけるだけでも非常に助かりました。
ご協力いただいた方々、本当にありがとうございました!
午後の部「課題本読書会」
今回の課題本は、綿矢りささんの「ひらいて」でした。綿矢りささんというと女性の人気が高い作家さんというイメージが強いので、女性の参加者が多いかと予想していましたが、意外と男女で半々くらいの割合でした。
話していて感じたのは、自分が物語の後半の部分をかなり読み飛ばしてしまっていたなということです。もちろん、一文一文しっかり読みましたし、その内容は覚えているのですが、そこまで深く考えずに読んでいたことに気づきました。とにかく前半〜中盤にかけての展開が強烈すぎて、静かに流れる後半部分の意味にまで目がいっていなかったなと。
もちろん、それが悪いというわけではないですが、参加者の皆さんと話している中で、自分一人では見えなかった面白さが発見できたと思います。なかなか考察のしがいがありそうなので、今週末をめどにまた彩ふ文芸部にコラムを投稿したいところです。
>投稿しました!
【読書コラム】ひらいて-愛と恋のハイブリッドシステム 執筆者:KJ | 彩ふ文芸部
あとは、たとえ君の評価が割れていたのが面白かったですね。ブレない感じがカッコいい、というのは僕も読んでいて感じましたが、「結局こいつは何もしていない」という身もふたもないことをおっしゃっていた方もいて、たしかになかなか鋭い指摘だと思いました。
こういう正反対の意見が出るのが、課題本読書会の面白さの一つかなと感じます。
まとめ
今回は3ヶ月ぶりの彩ふ読書会だったうえ、参加者数も多かったので盛りだくさんの1日でした。前日の夜に僕自身が主催しているオンライン読書会をやっていたこともあり、流石にちょっと疲れてしまいましたが、それだけの充実した1日になったと思います。
次回の開催日は6月23日です。午後の課題本は、ウィリアム・ゴールディングさんの「蝿の王」。これまた、今回の課題本とは全然違う毛色の本で、今から読むのが楽しみです。前評判を聞く限り、かなり僕が好きなタイプの小説じゃないかなと思っています(笑)
詳しい内容は彩ふ読書会のサイトから↓
それでは、また!