こんにちは!
先日7/14に行われた、のののさん主催の彩ふ読書会に参加したので、そのときのレポートを書きたいと思います。今回は午後の読書会後に飲み会を行ったので、それも含めてレポートしたいと思います。
開催者の方の公式のレポートは下記になります。
記事の中で、課題本の「博士の愛した数式」のネタバレを多少含むので未読の方はお気をつけください。
彩ふ読書会東京地区
彩ふ読書会は、のののさん(通称のーさん)という方が主催している読書会です。のーさん自身は大阪の方で、もともとは大阪を中心に読書会を行っていたそうなのですが、それをもっと広げようということで、東京・名古屋・京都などでも読書会を展開しています。本当に主催者の方の行動力には脱帽する限りです。
この読書会のコンセプトとして主催者が掲げているテーマは「居場所作り」で、私自身このコンセプトに非常に共感したこともあり、サポーターとしてお手伝いさせて頂いております。
今回の参加人数は午前午後ともに前回とほぼ同様約25人。この人数でもだいぶスムーズに運営ができるようになってきたと思う反面、人数が多いため、どうしても参加者ひとりひとりとじっくり話すことが出来ず、なかなか難しいなとも思います。時間はどうしても限られているので、あまり運営側が前面に出すぎることなく、参加者の方同士での交流ができるような環境を整えていきたいところです。
午前の部「推し本披露会」
今回の推し本披露会は4グループに分けて行われました。私が参加したのはBグループです。
紹介された本たちはこちら
(参加者直筆の紹介文は公式レポートで見られるので、ぜひそちらもご覧ください)
Aグループ
Bグループ
Cグループ
Dグループ
今回、僕が紹介した推し本は「世界の『神獣・モンスター』がよくわかる本」。タイトルのとおり、古今東西のモンスターや妖の類をビジュアルを交えつつ紹介している本です。
個人的な熱量が強くこもった前回の推し本に比べると、だいぶカジュアルな本ですが、子どものころ(大学生くらいまで)にゲームが好きだった身としては非常に楽しく読める本でした。主要なモンスターには、各モンスターごとにイラストも書かれていて、適当にパラパラ眺めているだけでも楽しいです(笑)
「フェンリル」とか「ケルベロス」、「鳳凰」や「麒麟」などのワードを聞いてテンションが上がる厨二病の人には特におススメ(笑)。また、ヨーロッパとか中国、日本のモンスターは比較的馴染み深い反面、中南米やアフリカのモンスターは全然知らないものも多く、なかなか新鮮でした。創作などをやる人にとっては、ちょっとインスピレーションが広がる本かもしれませんね。
今回もいつも通り推し本の幅が広く、とても刺激になる会でした。全然知らなかったのですがショーン・タンという方の絵本にはそのなんとも言えない味のある絵柄にちょっとした衝撃を受けましたし、そろそろドストエスキーも読みたいと思っていたので「白夜」はそのきっかけとしてもちょうど良さそうかなと。
ショーン・タンについては、現在ちひろ美術館で展示会をやっているらしいので、この読書会で仲良くなった方々と今度行ってこようと思っています!
<企画展>ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ | 展覧会 - 世界初の絵本美術館|ちひろ美術館・東京
また、地政学的に未来を予測する「100年予測」は非常に面白そうだと思い、この飲み会までの間に行ったブックオフで早速購入しました。すでに読了済みですが、期待通りの面白さで、読んだ甲斐がありました。読むのに時間のかかる小説に比べると、流し読みできる実用書・ビジネス書関係は手に取りやすくて助かります(笑)
午後の部「課題本読書会」
今回の課題本は、小川洋子さんの「博士の愛した数式」でした。殺伐とした雰囲気の前回の課題本「蝿の王」とは全く逆の作風ですね(笑)
有名な本だということもあり、僕も1年前くらいに一回読んだことがあったのですが、改めて読むと博士のルートへの愛情がすごく心に残りました。ややもすると子どもに対して不寛容な現代社会ですが、子どもに対する博士の姿勢は自分自身の普段の行動も考えさせられてしまいます。
個人的に面白かったのが、博士とルートの関係が、ジャニーさんのジャニーズアイドルの関係と重なってしまったという意見。その発想はなかったって感じです(笑)。僕もそんなにジャニーズは詳しいわけではないのですが、子どものチャレンジを促す姿勢をいう意味では通じるものがあるのかもしれません。
また、読書会の中でちょっと印象的だったのは、記憶がもたないからこそ常に新鮮な気持ちで生活できるのではないか、という目線でした。どうしても記憶が80分しか保持出来ないと聞くと悲観的な見方をしてしまいがちですが、たしかにそういう側面もあるのだなとすこしハッとさせられてしまいました。
あと話題になったのは、やはり博士と未亡人の関係について。なかなか謎に包まれている関係で、「過去に何があったのか?」「未亡人が直接お世話をしないのはなぜか?」「オイラーの公式についてのなにか思い出があったのではないか?」などなど、いろいろな疑問が出てきました。もちろん、明確な答えがある問いではないと思いますが、そういうことについて、あーだこーだ話すのも課題本読書会の醍醐味かなと。
今回もいつもと同様、課題本の「博士の愛した数式」についての読書コラムを彩ふ文芸部に投稿する予定です。
>2019/7/22追記 書きました!
【読書コラム】博士の愛した数式 - ポストモダンを支える√ 執筆者:KJ | 彩ふ文芸部
飲み会までの本屋巡り
冒頭に書いた通り、今回は夕方に飲み会が予定されていたのですが、読書会が終わってから少し時間があったので、各々時間を潰すことに。読書会の会場が神田・飲み会の会場が秋葉原だったので、読書会が終わったら秋葉原までみんなで徒歩移動→各自自由行動という流れでした。近くのファミレスでゆっくりする方、ブックオフや書泉ブックセンターなどで本屋巡りをする方が多かったようです。
僕は本屋巡りをして、購入した本がこちら。
7/4に発売したばかりの中国SF作品「三体」、そしてちょくちょく読書会でも見かけて気になっていた中国SFアンソロジーの「折りたたみ北京」。今年の夏は僕の中で中国SFまつりが開催される予定です(笑)。どちらも非常に評価が高いので、今から読むのが楽しみです!
お酒で彩ふ読書会
ということ、夕方からは居酒屋に行って飲み会です。場所は鹿児島・沖縄料理の店「麹蔵 秋葉原店」です。
今回の飲み会の目玉は、何と言っても今後の読書会の課題本選び!8月の読書会の課題本は森絵都さんの「カラフル」ということで決まっているのですが、今回の飲み会では、みなさんの投票をもとに9~12月の課題本が決まりました。
9月:漫画読書会(課題本読書会の代わりに漫画読書会をやる)
10月:痴人の愛 / 谷崎潤一郎
11月:何者 / 朝井リョウ
12月:ちょっと今から仕事やめてくる / 北川恵海
どれも気になっていた本ばかりので、これからの読書会が楽しみです!個人的に、現代日本の就職制度には思うところがたくさんあるので、朝井リョウさんの「何者」は語りたくなるんじゃないかなという気がしてなりません。
また、東京では初の漫画読書会も楽しみですね!僕は普段ほとんど漫画を読まないこともあり、これをきっかけに漫画にも手を出していきたいなと。
名古屋遠征
そして、今回とは直接は関係はないですが、7/28に行われる「彩ふ読書会 in 名古屋」に参戦する予定です!
聞いたところによると、大阪と東京からそれぞれ5名づつくらい遠征参加するらしいので、読書で繋がった名古屋・大阪・東京の3地区の人たちが一堂に会するという非常に面白い読書会になりそうです!
読書会のあとにはランチ会もするので、そちらも楽しみにしています!!
まとめ
今回は飲み会まであったこともあり、読書会漬けの一日でしたが非常に楽しく過ごすことができました。参加された皆様には、改めて感謝したいと思います。
次回の開催日は8月25日です。午後の課題本は、先述の通り森絵都さんの「カラフル」。一度読んだことのある小説ですが、すごく「彩ふ」らしい本だと思うので、この本について話すのも楽しみです。
すでに申し込みは開始しておりますので、興味のある方は是非!詳しい内容は彩ふ読書会のサイトをご確認ください↓。
それでは、また!