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【読書会】彩ふ読書会8月参加レポート

こんにちは!
先日8/25に行われた、のののさん主催の彩ふ読書会に参加したので、そのときのレポートを書きたいと思います。個人的な感想ですが、今回は久し振りに参加なされた方が何人かいて、最近あまりお話しできていなかった方と交流できたのが良かったと思いました!

開催者の方の公式のレポートはこちら。

iro-doku.com


記事の中で、課題本の「カラフル」のネタバレを多少含むので未読の方はお気をつけください。


彩ふ読書会東京地区

彩ふ読書会は、のののさん(通称のーさん)という方が主催している読書会です。のーさん自身は大阪の方で、もともとは大阪を中心に読書会を行っていたそうなのですが、それをもっと広げようということで、東京・名古屋・京都などでも読書会を展開しています。本当に主催者の方の行動力には脱帽する限りです。

この読書会のコンセプトとして主催者が掲げているテーマは「居場所作り」で、私自身このコンセプトに非常に共感したこともあり、昨年6月よりサポーターとしてお手伝いさせて頂いております。

今回の参加人数が午前午後ともに約25人。運営側の話になってしまいますが、今回から新たにサポーターとして参加された方がいたこともあり、会の進行自体は非常にスムーズにできたのではないかと思います。個人的には、今までに比べてはるかに負担が減ったなあという印象があり、気持ち的な余裕をもって参加することができました。本当に、ありがたい限りです。

午前の部「推し本披露会」

今回の推し本披露会は4グループに分けて行われました。私が参加したのはBグループです。

紹介された本たちはこちら (参加者直筆の紹介文は公式レポートで公開しています。ぜひそちらもご覧ください)

Aグループ f:id:KinjiKamizaki:20190826054618j:plain
Bグループ f:id:KinjiKamizaki:20190826054647j:plain
Cグループ f:id:KinjiKamizaki:20190826054718j:plain
Dグループ f:id:KinjiKamizaki:20190826054744j:plain
今回、僕が紹介した推し本はハヤカワノンフィクション文庫から出版されている『アリエリー教授の「行動経済学」入門』。この本の内容は、人間の行動特性を心理学的なアプローチから解き明かす「行動経済学」について、そのエッセンスをまとめたものです。

僕は行動経済学の本が好きでよく読むのですが、その中でも特にこの本は入門書としてぴったりだと思い、今回はこの本を紹介させていただきました。この本では、なかなか合理的な判断ができないという人間の特性を、心理学の実験などから明らかにするもので、不合理な人間の人間臭さが非常に面白いと感じます。また、単純に面白いというだけでなく、その不合理性を利用したビジネスも世の中には蔓延っているので、そういった商売から自分や家族の身を守る意味でも、知っていて損はない分野だと思います。

行動経済学というとやや堅苦しい本が多いですが、この本は200ページ弱と分量も少なく、テーマが身近で読みやすいのでおススメです。ある程度この分野について読み慣れた方であれば、同じ筆者の「予想通りに不合理」やダニエル・カーネマン教授の「ファスト & スロー」なんかにも手を出してみるといいかもしれません。

今回は、以前この読書会の課題として選ばれていた「蠅の王」や、個人的に好きな小説であるカズオ・イシグロの「わたしを離さないで」を持ってきていた方がいたのが印象的でした。また、(僕は全然知らなかったのですが)有名な漫画家の五十嵐大介さんの絵本「人魚のうたがきこえる」という本を持ってきた方がいて、なかなかインパクトがあって面白いと思いました。僕は普段絵本を手に取る機会があまりないので、こういう読書会で触れることができるのが楽しいです。小説などは読書会の場で読むことがなかなか難しい一方、絵本であればその場でパッと読むことができるのもGoodですね。

午後の部「課題本読書会」

今回の課題本は、森絵都さんの著書「カラフル」です。児童文学ということもあり、さらっと読める分量・文体の割に、描かれているメッセージは結構深いな、という印象でした。

僕が始めてこの本を読んだのは大人になってからなので、そこまで物語に入り込めたわけではないですが、昔からこの本が好きだったという参加者の方も多く、そういった方々の話を伺うことができたのが貴重でした。やはり、大人になってからの乾いた感性(笑)で読むのと、中高生などの多感な時期に読むのでは全然捉え方も違うと思うので、自分ではもはや経験できない体験の話を聞くのは興味深かったです 。

特に、終盤でプラプラが真に「人生をホームステイだと思えばいい」ということを話す部分に対し、これは森絵都さんによる若い読者へのメッセージなのではないか?という指摘があり、「なるほど!」と思いました。中高生の多感な時期、自意識過剰になってしまうという経験は僕自身もあったので、確かにその時期にこの本を読んでいたらハッとしてのではないかと思わされました。

また、後半のひろかの「一週間にいちどは尼寺に入りたくなる」というセリフが非常に好きだったんですが、ここはやはり皆さん心に残ったようですね。自分でもよくわからない感情に取り憑かれてしまったり、本当にやりたいことと逆の行動を取ってしまったりという経験は誰でもあるかと思いますが、そんな人間の不合理性を端的に表しているなぁと。改めて考えると、そんな不安定な感情を「ぜんぜんふつう。平凡すぎるくらいだよ」だと言い放つ真のセリフもまた、森絵都さんからのメッセージなのかもしれませんね。

まあ、そんなこんなであっという間の70分だったのですが、自分では気づかなかった視点や、全然違う立場からの話を聞くのはやはり楽しいです。この「カラフル」という物語でも語られているとおり、どうしても偏見を持って物事を見てしまうのが人間なので、こういった機会に少しでも色々な考え方を教えてもらえると、自身の価値観も広がるなと感じます。

今回もいつもと同様、課題本の「カラフル」についての読書コラムを彩ふ文芸部に投稿する予定です。まだ、コラムの切り口は全然考えていないのですが、この「カラフル」についてもなかなか考えがいがありそうな本ですね。

>2019/09/07 彩ふ文芸部のサイトに投稿しました!!

【読書コラム】カラフル - 他者という物語 執筆者:KJ | 彩ふ文芸部


「スイーツ会」

東京の彩ふ読書会では、読書会のあとに有志でスイーツを食べにいくというスイーツ部の活動が恒例になっています。今回は、事前に候補の店を下調べをしてくれた方もいて、だいぶスムーズにすすめられたのではないかと思います。

今回お邪魔した店は、読書会会場からほど近い「cafe,Dining&Bar 104.5」というお店です(HP: https://dining1045.jp/)。店内の雰囲気もなかなかよく、読書会参加者の皆様と優雅な時間を過ごさせていただきました。

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今回は僕は最後の写真のカツサンドをいただきました!スイーツ部とは…って感じですが、タンパク質が欲しかったので仕方ありません(笑)。思っていたよりもサイズが大きく、出来立てのカツサンドには大満足でした!!

彩読ラジオ

最後に少し宣伝です。彩ふ読書会の関西の参加者の方々を中心に、彩読ラジオと称してニコニコ生配信を行なっているのですが、来たる8/30(金)21時から次回の放送を予定しています。(下記が放送へのリンクです)

https://sp.live.nicovideo.jp/watch/lv321618011

今回は東京側から僕が参加させていただくこととなっており、「好きな作家」をテーマにトークに参加する予定です。どんな感じになるのか未知数な部分はありますが、もしよければ上記リンクよりタイムシフト予約、およびご視聴いただければと思います!!

今回の読書会の後のスイーツ会もそうですが、こういった読書会以外の活動も色々やっているのがこの読書会の楽しいところです。自分一人だと興味の範囲がどうしても狭くなってしまいがちなので、こういう機会に色々トライしたり、新しいことに興味が持てる機会があるのはありがたいものです。また、自分が興味があるものに対して、読書会で知り合った方と気軽に企画を立てられるという意味でも貴重な場です。

まとめ

今回は8/25に行われた彩ふ読書会についてのレポートを書かせていただきました。いつものことながら、充実感のある休日が過ごせるのがいいですね。

次回の開催日は9月22日です。次回の午後の読書会はこれまでの課題本形式とは異なり、漫画限定読書会となります。関西では何度かやっているようですが、東京としては初の試みです。僕自身としては漫画はほぼ守備範囲外なので、参加者の方々に色々と教えてもらういい機会かなと思っています。普段の読書会とは少し参加者の層も変わってくると思うので、どんな方が集まるのかも楽しみですね。

詳しい内容は彩ふ読書会のサイトから↓ iro-doku.com iro-doku.com

それでは、また!