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【読書会】彩ふ読書会10月参加レポート

こんにちは!

先日10/21に行われた、のののさん主催の彩ふ読書会に参加したので、そのときのレポートを書きたいと思います。

 

普段は読書会に参加しても、あえて記事を書いたりはしないのですが、この読書会はサポーターとして参加させていただいていることもあり、ちゃんとレポートを書きたいと思います。

 

開催者の公式レポートは下記になります。

iro-doku.com

今回も、前回と同様に、午前と午後両方の参加です。記事の中で、課題本の「コンビニ人間」のネタバレを多少含むので未読の方はお気をつけください。

 

 

彩ふ読書会東京地区

彩ふ読書会は、のののさんという方が主催している読書会です。のののさん自身は大阪の方で、もともとは大阪を中心に読書会を行っていたそうなのですが、それをもっと広げようということで、東京・名古屋・福岡などでも読書会を展開しています。本当に主催者の方の行動力には脱帽する限りです。

 

この読書会のコンセプトとして主催者が掲げているテーマは「居場所作り」で、私自身このコンセプトに非常に共感したこともあり、サポーターとしてお手伝いさせて頂いております。最近では、良く参加していただく方同士は打ち解けてきて、だいぶ和やかな雰囲気になってきたのかなと感じています。

 

ただ、なんだかんだ毎回半分くらいは初参加の方なので、その中で初参加の方も入って来やすい空気感が作るサポートができればと思っています。やはり初参加だとお互い緊張すると思うので、サポーターとしてはうまいこと橋渡しできるのが理想的ですね。

 

午前の部「推し本披露会」

参加者が増えてきたこともあり、今回からは推し本披露会は2グループに分けて行われました。私が参加したのはBグループで、サポーターとして進行もやらせていただきました。とはいえ、進行が特に何もせずとも皆さん好きにしゃべっていただいていたので、あまり仕事らしい仕事はしていませんが(笑)

 

紹介された本たちはこちら

 

Aグループ

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Bグループ

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私が紹介した推し本はレイ・ブラッドペリの「十月の旅人」。数年前に読んだ本ですが、十月ということで最近再読したところ、思った以上に心に残ったので、今回紹介してみました。同じグループの参加者の中でブラッドペリをご存知の方が居て、私も大好きな「華氏451度」の話なんかもさせていただきました。

 

上の写真を見てもわかるとおり、今回はとてもバラエティ豊かな選書だなっという印象がありました。前回は小説が中心だったのですが、今回は小説だけでなく、自己啓発書や写真集、美術系の本、エッセイなんかも紹介されていました。小説も、純文学からSF、エンタメ、お仕事小説などとても幅広く、読んでみたい本が多すぎてちょっと積読量が心配になってしまいます(笑)

 

午後の部「課題本読書会」

今回の課題本は、村田沙耶香さんの「コンビニ人間」でした。芥川賞受賞作ということも有りますが、やはりなんとも掴みどころのない、物議をかもす内容の小説ということで、とても活発な意見交換がなされました。今回は進行役でもなかったので、いち参加者として楽しませていただきました。

 

個人的に最も印象に残っている意見は、「主人公の古倉と白羽とコンビニの三角関係のように感じた」という意見です。「古倉さんが、一度は白羽に従って普通に就職する道を目指そうとするけど、結局コンビニに帰ってしまう」という構図を男女の三角関係との類似で捉えた意見で、その視点がとても面白いと感じました。その発想はなかったって感じです。

 

前回の読書会の記事でも、「モモ」に出てくる時間泥棒を「ブラック企業」に例えていた方がいて面白かったということを書きました。このようなアナロジーをつかむセンスみたいなものが人それぞれ違うと思うので、そういうところが聞けるのが課題本読書会の醍醐味だとも感じました。

 

後は、なぜか男性陣に対して結婚相手として古倉さんが「あり」か「なし」かという話になったのが面白かったです(笑)。私としてはあまり古倉さんから主体性というものを感じなかったので、なしかなーと言ったのですが、ありと言う意見も割と多く、結婚相手に何を求めるかとか、登場人物をどう感じるかというのは人それぞれなのだと改めて思いました。もちろんパスもありで強制的に言わされるとかではないので念のため(笑)

 

あとは、「普通」とは何か?とか「同調圧力」の鬱陶しさみたいな話は、やはり皆さん共通して考えさせられたようですね。これ、という結論がある話があるわけではないですが、皆でそれとなく意見出し合ったりすることでちょっとした気付きがあったり、自分の考えを言語化することで思考の整理もできると思うので、結論が出なくても有意義な議論だったのではないかと思います。

 

この作品についても、「モモ」と同様にだいぶ考えさせられる本だったので、自分の中の思いを、近日中に読書コラムとして記事にしたいと思います。テーマがありすぎる作品なので、だいぶ論点を絞ったものにする予定ですが、どのようなものを書きたいかは既にある程度構想は出来ています。

 

>2018 11/2追記 書きました

【読書コラム】コンビニ人間 - 被害者意識と加害者意識 - たった一つの冴えた生き様

 

読書会後

今回は特にイベントが用意されていたわけでは有りませんが、参加者のうちの有志で読書会後に近くの店で軽くお茶しながら交流しました。

 

ここでは、読書の話にはあまりならず、読書以外の趣味や読書会からの流れで自分の中で「普通とは違う」と思う行動についての話なんかをしていました。参加者の方々の意外な一面を聞いて、一ヶ月分くらい笑ったんじゃないかと思うくらい、とても楽しくすごせました(笑)

 

まとめ

前回まではちょっと長すぎた感があったので、今回は比較的コンパクトにまとめてみました。今回も、午前から夕方まで有意義な休日を過ごすことが出来ました!

 

次回の開催日は11月11日です。次回は課題本が、私の大好きな伊藤計劃さんの「harmony/」なので、どんな話ができるのか、めちゃくちゃ楽しみにしています。

それでは、また!